第2次中東戦争(スエズ戦争)
≪問題≫
1954年に始まったアルジェリア戦争では、アラブ世界がアルジェリア民族解放戦線側に有形無形の支援を行った。1956年、この支援に対抗することを目的の一つに、フランスはイギリスとともにアラブ世界への軍事介入を行う。この介入によって起きた紛争が一般に何と呼ばれているかを明示したうえで、その紛争へのイスラエルの関わり方と、その紛争の終結にいたる過程を、簡潔に説明せよ。
(2004年 京大)
---------------------------------------------
≪解答例≫
第2次中東戦争(スエズ戦争) エジプトがスエズ運河の国有化を宣言したことに対抗して、イギリス、フランス、イスラエルはエジプトに対して軍事行動をおこしたが、国際世論の批判や米ソの警告を受けて、3国は撤退した。
---------------------------------------------
≪解説≫
問題文がアルジェリアから入ってくるので、一瞬、アレッと思うが、すぐに第2次中東戦争のことだとわかる。「イスラエルの関わり方」という表現が難しく感じるが、要するに、どちらの味方でどこと戦ったか、という点を書けばいいだろう。
【解法のポイントは3つ】
1)第2次中東戦争(スエズ戦争)と明記すること
2)イスラエルが英仏の味方としてエジプトと戦ったこと
3)国際世論の批判などにより英仏イスラエルが撤退したこと
【補足的知識】
・エジプト革命(1952年)の後、1956年に大統領となったナセルは、ソ連などの社会主義諸国に接近した
・ナセルの外交政策に反発した米英は、エジプトへの経済援助を停止した
・ナセルは、アスワン・ハイ・ダムの建設資金を確保するため、スエズ運河の国有化を宣言した
・英仏はスエズ運河に利権をもち、それを維持することをめざした
・イスラエルは、シナイ半島からエジプトを追い出し、紅海~インド洋への航路を確保することをめざした
・第1次中東戦争以降、エジプトとイスラエルは敵対関係にあった
・フランスは、独立をめざすアルジェリア民族解放戦線と戦っていた(アルジェリア戦争)
・フランスは、エジプトのナセル政権がアルジェリア民族解放戦線を支援していると考えていた
・第2次中東戦争の勃発後、アメリカはソ連と手を組み、停戦と3国の即時全面撤退を通告した
・国連の緊急総会で、3国に対して即時停戦を求める決議が採択された
・エジプトのナセル大統領はスエズ運河の国有化を実現し、アラブ世界での発言力を強固なものとした
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)
|


最近のコメント